第164回  06年3月8日  義務教育費国庫負担法等の一部を改正する等の法律案の質疑@
文部科学委員会

 

○遠藤委員長

 藤村修君。

○藤村委員

民主党の藤村修でございます。

 本委員会には二年半ぶりぐらいに戻ってまいりました。久々に本委員会での質問をさせていただきます。
ただいま議題になっております義務教育費国庫負担法の一部改正ということで、一番基本的なことについてのみ、きょうはわずか三十分でありますので、小坂大臣にのみ、一部総務省に聞きたいと思っておりますが、お願いを申し上げます。

 まず、おとといでしたか、参議院の予算委員会基本的質疑の中で、この件に幾つかの質問がありました。今回の義務教育費国庫負担法は、枠組みが堅持されたことで安堵の胸をなでおろしている部分が多分あると思います。しかし、一方で、その補助率が二分の一から三分の一になったという大きな変更点、これに対して小坂大臣は、苦渋の決断をした、そういう答弁をされたように聞いておりましたが、何が苦渋であったのか、この点をお聞かせ願いたいと存じます。

○小坂国務大臣

 藤村委員にはいろいろな場面で御指導をいただいてまいりましたが、引き続きこの文部科学委員会において御質問を通じ、また、いろいろと御示唆に富む御意見を賜りたいと存じます。

 十月の三十一日、私は文部科学大臣に就任をさせていただきました。それまでに、この義務教育費の国庫負担制度の問題につきましては、党の部会あるいは新聞等によりまして自分なりの考え方を整理してきたところでございますが、それはすなわち、いろいろな意見がある。文部科学大臣に就任するということになりますと、まずもって、中央教育審議会答申というのは大臣に対する答申でございますから、これを真摯に受けとめないといかぬ。

 また同時に、就任をいたしましたときに小泉総理からは、義務教育費国庫負担しっかり頼むぞ、こう言われました。それはすなわち、三位一体改革を進める中でこの問題にしっかり取り組んでくれ、しっかり調整力を発揮して結論を出しなさい、こういうことだと認識をいたしました。

 したがって、中央教育審議会の答申を真摯に受けとめ、単に文面を読むだけではなく、行間にあるものは何かということも、会長にお聞きをしたりいろいろな形で確認をしながら、またPTA全国連合会の皆さんから、署名をいただいたその背景についてお伺いをしたり、文教関係の皆さんからの御意見をいただき、また地方六団体の御意見を聞く、そういう中で、どの御意見にもそれぞれに今日的な課題があり、そのすべてが同時に解決できるならばそれにこしたことはない、しかし結論は何らかの形で出さにゃいかぬということで、昨年の十一月の末までに結論を出そうということを申し上げて、最終的に三分の一という負担割合の変更を一つの結論として得たわけでございまして、そこに至る経緯等を振り返ると、まさに苦渋の決断だった、このように申し上げたところでございます。

○藤村委員

 多分、昭和二十八年ぐらいから、この義務教育費国庫負担法が、もう五十年を超える、半世紀を超える中で、大変大きな役割を果たしてきたということは、私は認めております。ただ、五十年たっていますので、当然、その基本的な考え方から、あるいは根底から見直していく、このことは間違ったことではないと思っております。

  そこで、今回は、ずうっと二分の一補助率で来たわけですが、これを三分の一にした。過去五十年、二分の一でやってきた。三分の一にいたしましたが、この負担率変更というのは、恒久措置なのか、恒久的措置なのか、臨時措置なのか、これは文科大臣と総務省からも聞いておきたいと存じます。

○小坂国務大臣

 まず、私はそれぞれの場で、国と地方の負担により全額を保障するという仕組みに変更はないという意味で、恒久的なものである、このように認識していると申し上げました。

 義務教育費の国庫負担制度は、十六年末の政府・与党合意によって、中央教育審議会答申を得て十八年度に恒久措置を講ずる、このようにされておりました。これを踏まえて昨年末の政府・与党の合意がなされたわけでございまして、このときも、義務教育費国庫負担制度を堅持するということが確認をされた。したがって、今回の措置は恒久的なものと認識をするに至ったわけでございます。委員の御質問に対して率直にお答えするならば、そういった意味で、恒久的なものと認識している、こう繰り返し申し上げるところです。

○瀧野政府参考人

 今回、義務教育国庫負担金につきましては、先ほど文科大臣からのお話がありましたように、昨年十一月の政府・与党合意におきまして、制度を堅持するという方針のもとで、国の負担割合を三分の一とするということをされたわけでございます。その意味で、今回の決着は、暫定措置ではなくて、十八年度までの三位一体の改革の結果の一つの区切りであるというふうに考えております。

  一方、この政府・与党合意におきましては、「与党において、義務教育や高等学校教育等の在り方、国、都道府県、市町村の役割について引き続き検討する。」というふうにされておるところでございますし、また、御案内のように、道州制等の議論も開始されたというような状況にあるわけでございまして、今後とも、真に地方の自立と責任を確立するための取り組みは行っていくんだということもあるわけでございます。

  したがいまして、財政負担のあり方についても、今後、国と地方の役割分担の見直し、こういったものに応じまして検討の対象になっていくということだろうというふうに考えております。

○藤村委員

 小坂大臣は恒久的とおっしゃいましたので、定率減税の話が大分前にございまして、恒久的というのは割に四、五年で、では変わるのかなと、というニュアンスなのか。ただ、そんなに茶化すつもりはございません。その御覚悟というか、今の答弁の中にあったのは、つまり義務教育費というものは、基本的に、その財源について国が全部見ていくんだというお話はきちっとされたので、私はそのことをきちっと守っていただきたいと存じますが。

  実は、これは義務教育費のみの平成十五年度の決算ベースで、義務教育費というのは無償とされ、そして一体どういう分担でお金が出されているかといいますと、もう文科大臣はよく御承知のとおりと思いますが、年間で義務教育にかかる総費用というのは、十兆二千七百四十八億円が十五年度決算でありました。非常に大ざっぱに言って十兆円。そのうちの、国が二兆九千三百六十億円、都道府県が四兆三千八百二十億円、さらに市町村が二兆九千五百六十八億円。非常に大ざっぱに言いますと、国が三、都道府県が四、そして市町村が三という分担を持って、この十兆円という義務教育にかかる総額を、まさに担保し、確保している。そういう意味では、国は三ですから、今回この教員の給与の問題について二分の一から三分の一になったということは、この数字からいうと別にそんなにおかしいことじゃないんです。苦渋の選択でも何でもないと思うんです。割に自然なことではないかと、私は数字の面からは申し上げたいと思います。

  ただ、今回問題なのは、すなわち、教員の給与を国が責任を持つという部分で、今までは二分の一がこの法によって補助金で出された、残り二分の一、文科省流に言うと裏負担という言い方、裏か表か知りませんが、これは地方交付税手当てであった。ということは、今後は国が三分の一で、残り三分の二が地方交付税手当てになる、こういう理解でよろしいですね。

○銭谷政府参考人

 これからの教職員給与費につきましては、国の負担割合は三分の一でございますので三分の一は国が支出をする、残り三分の二につきましては、地方の税収あるいは交付税措置等々、地方において財源措置をするということでございますので、それは、三分の二の内容というのは県によっていろいろある。いずれにしても、三分の二は都道府県において財源措置をしていただくということになります。

○藤村委員

 今、地方交付税交付金は東京都以外が交付されておりますが、東京都は不交付団体であります。

 すると、東京都にとっては、今まで二分の一は国から来ていた。残り二分の一は、まさに東京都は富裕県ですから、自前でやっていた。今度それが三分の一になりますと、東京都はえらい負担がふえるのではないか、つまり六分の一分ふえるのではないかという見かけ上の問題がありますが、そこでお聞きしたいのは、地方交付税部分ですね。これは、ですから総務省になると思いますが。三分の二部分について不交付団体の東京都はどうするのか。あるいは、それ以外はいわゆる交付税交付金で手当てされているのか。その辺、ちょっと確認したいと思います。

○瀧野政府参考人

 今回の改革に伴います財源措置についてのお尋ねでございますけれども、基本的に、今回の改革に伴いまして国庫負担金が二分の一から三分の一になるわけでございますけれども、地方の負担がふえる部分については、マクロベースでは税源移譲で対応するということでございます。したがいまして、不交付団体の東京都につきましては、基本的に、所得税から住民税への税源移譲での対応になるわけでございます。

  その場合に、現在の仕組みの中では、東京都の住民税のウエートは高うございますので、税制改正を伴わなければ東京都には補助金の削減額以上の税源が帰属する見通しでございましたが、今回、税法を現在国会に提出して議論させていただいておりますけれども、住民税の税率をフラット化することによりまして、全体としての調整をさせていただく。それとともに、昨年度、事業税につきまして一部地方税法の改正をしてございますので、そういった税法のいろいろな手だての中で、東京都につきまして補助金の削減と税源の帰属というもののバランスをとる方向でございます。

  一方、東京都を除きます交付団体につきましては、税源移譲をマクロでいたしましても、個別の団体によりまして税源の遍在があって区々になりますので、その点につきましては、交付税の中に税源移譲部分を一〇〇%収入としてカウントする一方、義務教育関係の所要額を全額交付税に算入することによりまして、税源移譲と実際の所要額との不一致を交付税で埋め合わせていくということによりまして、全体として、個別の団体におきましても影響がないようにしていきたいという考えでございます。

○藤村委員

 今のは割に難しくお答えいただいたんですが、東京都は税源移譲によって三分の二負担部分以上に実は増収になるので、それはもう三分の二ぐらいにとめるように税制改正をやる、一方で、地方は税源移譲だけでは三分の二負担が足りないので、ここは交付税で手当てする。すなわち、いずれにせよ、きょうまでどおりの教員の給与は全額きちっと、まさに国が責任を持って、これは文科省だけではありません、国が責任を持って行う、こういうことだと思うんですね。

  となれば、今回は、二分の一から三分の一に変更することで一体何がどのように変わるのか。いや、私は何も変わらないという考え方を持つんですが、何がどのように変わるのか、教えていただきたい。

○銭谷政府参考人

 先ほど来、先生の方からもお話がございますし、また大臣からも答弁申し上げておりますように、今回の措置は、国と地方の負担により教職員給与費の全額を保障する仕組みを維持しつつ、義務教育費国庫負担金の負担割合を変更するものでございまして、そういう意味でいいますと、教員の人事とか待遇とか、そういうものについて変化をもたらすとか、そういうものではないというふうに認識をいたしております。

  そうすると一体何がどうなるのかということだと思いますけれども、私ども、先ほど来御説明しておりますように、都道府県の給与費の負担が二分の一から逆に三分の二にふえるわけでございますので、先ほど総務省からもお話がございましたように、その三分の二分についてきちんと都道府県において財政措置をしていただく、予算措置をしていただくということがやはり非常に大事になってまいりまして、その都道府県の予算措置と国の三分の一の負担金を合わせて全額保障するわけでございますから、都道府県の方で三分の二をきちんと予算措置していただくということについて、従前以上に、私ども、しっかり都道府県の状況について把握をして、措置をしていただくように努める必要があるという認識を持っております。

○藤村委員

 今、答えになっていませんね。何がどのように変わるんですかと聞いているんです。それで、何も変わりませんという答弁でしたけれども。いや、変わらないなら変わらないと言っていただいていいんですが、変わるところはありますか。

○遠藤委員長

 小坂大臣、変わるのか変わらないのか、答弁してください。

○小坂国務大臣

 負担率の変更そのものが変化になるのか、制度全体の、義務教育の改革という点でどのようになるのかといえば、端的に言えば、そんなに変わりません。

○藤村委員

 ところが、ちょっと違う観点なんですが、これは新聞の大きな一面の記事でありまして、ちょっと見えにくいと思いますが、見出しは「交付税増額分を「流用」」。これは案件が違います、「児童福祉司の補充目的なのに」。全国「自治体六割にも」、その配置基準が未達成と。

  つまり、東京都は関係ないですけれども、交付税というのは使途が限定されない。もう御承知のとおりと思います。だから、そういう意味では、都道府県によっては、三分の二に交付税部分がふえた、つまり自由度のあるお金がふえたと言えますね。そうすると、必ずしも教員に充てる必要もないのではないかと。

  今局長の答弁では、給与なども何も変更ないようなおっしゃり方でしたが。いや、給与は今や都道府県単位でそれぞれ決められるんです。例のこの前の、国立学校を廃止したときに。それまでは、国の基準として、それぞれ国立学校の附属の小学校、中学校に倣った給与が一つ基準であったんです。今や給与は都道府県で、勝手にとは言いませんが、ある意味では決めていいことになっている。ということは、この差はどんどん出てくるんじゃないか。

  つまり、何がどう変わるかというときに、このことを言わないと、ちょっとごまかしになるのではないかと思いますが、つまり、変わる点をはっきりと言ってください。

○小坂国務大臣

 詳細はまた局長の方からも答弁させていただきたいと思いますが、義務標準法がございますので、ですから、定数そのものはそこで出てまいりますし、三分の一という数字が国の方で確定をしてまいりますので、したがって、それに対応して交付税は使途が限定されてくるということになる。

  そういう意味からすると、委員の御指摘の部分で、では、この制度が変わって何が変えられるのか、自由裁量の部分というのはそこにないじゃないかということを踏まえて、先ほど、そういった中で、負担割合が変わったことによって何が変わるのかといえば、制度的な部分での、制度的というのは、定員等の裁量の部分では変わりません。しかし、それ以外の改革部分、それは、今回の普通学校と養護の一体的な範囲とか、地方裁量はそういった意味で教員の配置について、全体の枠内での配置については裁量がふえますよと、そのところは少し違ってくるけれども、それ以外の部分では基本的には変わらない。先ほどそう答弁したつもりでございます。

○藤村委員

 大きく言うと変わらないという考え方は間違ってはいないと思いますが、しかし、ここはやはりこの法案を審査するにはきちっと点検していく必要がある。

 実は、そうして、さっき局長の答弁で、何も、給与も変わりませんとおっしゃったけれども、これは変わりますね。事実上、例えば、ある県で、教員の給与については四十五歳で頭打ちにして、そこから昇給しない。そうすると、それから上がっていくと仮定したその部分を若い人の採用に充てられるとか、こういう工夫ができるようになる。これはこれでいいことだと私は思うんですよ。つまり、細かく言うと、やはり教員の給与、待遇面では相当変わってくる部分があると思うんです。

 それに加えて、今おっしゃった義務標準法、確かに一つの縛りとしてあります。ただ、これはいわばミニマムの、最低の縛りで、都道府県は皆その上に県費負担の先生を出しているわけですから。しかし、全体として圧縮されている。地方交付税交付金の総額も減っているとなれば、ここは減りますよね、県費負担の部分。やはり県も財政が苦しいから。つまり、こういう変わり方もある。

  やはり、一つ一つ見ていっていただいて、大きくは変わらないけれども、こういうふうに変わってきます、こういう説明をきちっとこの委員会でしていただかないといけないと思うんです。

  加えて、これは昨日の経済財政諮問会議。きょうの新聞報道、朝刊ですので、まだ内容的にきちっと把握しているわけではないんですが、そこでは、一つの提案として、いわゆる地方交付税の不交付団体、これは全国で言うと、今九四%ぐらいが交付団体で、残り六%程度が不交付です。都道府県でいうと、さっきの東京都以外は全部交付団体。これを今後五〇%に高める数値目標を掲げやっていきたい、こういう話が出ています。提案の段階です。

  となれば、義務教育費の国庫負担分を二分の一から三分の一にする。残り三分の二は地方交付税、そして税源移譲で、それぞれ地方が独自に考えてやるという部分が半分から三分の二にふえるわけですから、そういう意味では裁量がふえるわけです。

  となれば、きちっとそれが義務教育に充てられるのか。先ほどの例は厚生労働分野の児童福祉司でありますが、交付税増額分あるいは税源移譲分は県の裁量で使えるわけですから、義務教育にきちっと使うか使わないか、まさに県知事の裁量ではないでしょうか。県知事の裁量によって、今後は県によって義務教育にかける費用に相当ばらつきが出てくるという見解は認められますか。

○小坂国務大臣

 それは、都道府県のみならず、ある意味では市町村もそうなんですけれども、最低限が決まっていて、その上に上積みしているものに対して、今後枠組みの総額が、来るものが変わってくるから、その使い方についてどう判断するかという点でいえば、ボトムが決まっていて、上積み部分が変化するという点では、当然変わりますから、それによって、格差というよりも差が出てくるというのはあると思うんですね。

  では、格差と差とは何なんだ。格差というのを悪い意味で言うと、マイナスの面が生じるような差を悪い格差というふうにするならば、そのボトムよりも下に下がってしまうような差が生じたら、これはいけない格差なんですね。やってはならない格差。だけれども、努力して上に出てくるような、知事や、そういった地方自治体の長が独自性を発揮して、その上積みなり、前向きの取り組みをして、そこに他の自治体との差が出てくるということは、私どもは否定はいたしません。

  そういう意味で、そういうような変化が出てくることは、むしろ、今後の地方分権の中で出てくる差としての期待値の部分だと思っております。

○藤村委員

 今の議論は、まさに光と影の光の部分をおっしゃったんですよ。でも、全体のパイは減ってくる、地方財政が厳しいとなれば、必ずしもプラスの部分だけの議論では済まない。マイナスになる可能性はないのか。これは、文科省は、例えば人材確保法、そして義務標準法できちっと押さえていますという今の現状の認識であろうけれども、しかし、今、三大臣合意の中での議論は、義務標準法も人材確保法も廃止しろとがんがん声が出ていますよ。

  では、一体、どこで義務教育費は国の責任として最低限縛るか、私どもの考え方をちょっと述べます。

  私どもは、義務教育費、先ほどお示しした、とにかくトータルで、国公立の小学校、中学校、その他の学校、義務教育分野においておおむね十兆円、これだけ要るわけですね。これでも足りないという声はいっぱいあるんだけれども、しかし、現状、平成十五年度で十兆二千七百四十八億円は出しているわけです。これを国とか都道府県とか市町村、今の割合でいうと三対四対三ですが、この割合が問題なのではなくて、この総額をどういうふうに確保するかということが問題だと思うんです。

  そこで、私たちは、今、財源をきちっと確保するんだという法律をずっと検討してまいりました。つまり、五十年になる義務教育費国庫負担法は、ある意味では役割を終えて、この法律は廃止していい、そのかわり、しかし、全体の財源はしっかりと確保する法律。教育に不熱心な知事がいれば、さっきのマイナスに落ち込みますよ。熱心な知事ばかりで、プラスの、光の部分だけを議論するのは楽なんですが、やはりマイナスになるのをどこで食いとめるか。義務教育はこれだけ金がかかる、これだけ出しなさい、だからこれだけ確保しましょうという法律を、我々は今検討し、間もなく出したいと思っております。

  そういう考え方を持たないと、小坂大臣は今文部科学大臣ですが、ひょっとしたら、先で総務大臣になられたり財務大臣になられて、また別な見解を持ってこられても困るので、ここは小坂大臣が文科大臣のときに、本当に、総額でいうと義務教育費十兆は国できちっと確保する。もちろん、子供がうんと減っていって、それは若干の変動があるにしても、これだけのものは最低限確保する、こういう仕組みを、むしろ、義務教育費国庫負担法の一部改正なんかじゃなしに、つくっていただきたい、出していただきたい、それに対してお考えをお聞きしたいと思います。

○小坂国務大臣

 藤村委員の御質問自体は、方向性は私どもと一致していると認識をいたしております。

  教育は、国家百年の大計の中での最も重要な部分で、人が国をつくっているという以上、すぐれた人材を得ることは必要だ。そのために、義務教育にかかる費用というものは、今後、充実することこそあれ、削ることはあってはならない。削るというのは、合理化だというものはあるかもしれない。しかし、教育内容を充実するということのためにお金を惜しんではならぬというお考えでありますし、それは、小泉内閣もその基本線は一致していると思っておりますし、私自体、藤村委員とそういった意味での考え方は同じと認識をいたしております。

  義務教育の諸学校の職員の人件費は将来どうなっていくのか、こういうことを考えますと、義務教育費の国庫負担制度の負担割合が二分の一から三分の一になったことによって減額分が八千四百六十七億出ちゃったわけですが、これは所得譲与税で補てんする、これも話はしました。したがって、国と地方の財源措置によって従来どおり義務教育のための経費は確保されるんだ。ただし、人件費の将来推計において、給与費そのものが十九年度まで増加するけれども、退職手当その他は平成二十八年度、共済費の長期給付等は平成三十年度、人件費全体では平成二十六年度がピークになるというような試算があります。こうしたことから、義務教育の費用全体での推計は行っていませんけれども、義務教育費の流れとしては増加の方向に行くんだ。したがって、人件費も増加の方向に行って、充実を図っていくんだ。

  問題が少し、ちょっと横にずれてしまいましたけれども、藤村委員が言っているように、今後とも、そういった意味で、人確法を維持するということもそうですし、また標準法もしっかり守っていくということもそうでありますし、私の立場としては、これらの法律を、既存の法律の枠組みというものを今後とも維持するということに全力を尽くして、そしてそういった格差が生じないようにするということに力を尽くすと、私としての決意を申し上げるということでただいまの委員の御指摘にお答えしたい、こう思います。

○藤村委員

 きょうは本当にさわりの部分だけでございますが、ここにいらっしゃる委員の皆さんは多分、義務教育費をきちっとお金を手当てして守っていくことはだれも反対されないと思うんです。ですから、その中身、どんな形でどういう法律でやっていくかということを、小坂大臣は改革の先頭に立つ大臣だと思いますので、過去五十年やってきたこの国庫負担法にこだわらずに検討していただくことを望みまして、質問を終わります。

  ありがとうございました。

 

 

 

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