○遠藤委員長
藤村修君。
○藤村委員
民主党の藤村修でございます。
議題となっております義務教育費国庫負担法一部改正、私が民主党最後の質問バッターとなりますので、先週も質問をさせていただきましたが、おさらいを兼ねて、質問の漏れの部分も補いながら、法案審査、我が党としては終了させていただきたいと思っております。
まず、今回の法改正がおおむね、きのうの参考人の御意見も含めて、いわゆる国庫負担部分が二分の一から三分の一ということに対して非常に、ほぼ参考人の方もこれは懸念を示され、あるいはこの委員のメンバーの中も、大半がやはりそれはねと。そして、その結果としては、文科大臣が苦渋の選択で枠は守った、こういう言い方で、何となく、ではそれを了承するか否かです。これはこの後の賛否にかかわる話ではございます。
ただ、そのことに少し議論が傾いておりまして、ほかに、実は割に重要な市町村立学校職員給与負担法の一部改正と、それから義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部改正という大きな柱がまだ二本ありますので、まず最初に、それらからちょっと、確認事項等、質問をしていきたいと思います。細部にわたる部分が一部ありますので、大臣でなくても、そこは少し確認の意味で事務的に答えていただいても結構かと存じます。
午前中に、牧委員もこの市町村立学校職員給与負担法の一部改正について問いました。構造改革特区でやってきたと、数も大臣から示されましたが、このときに、たしか評価のことも大臣からお答えをいただきましたが、ちょっと別の評価もございまして、これは市町村教育委員会連合会というところがアンケートを十六年四月に実施しています。まさに市町村の教育委員会の皆さんがそれぞれアンケート調査をやったと。
ここで、結果として、いろいろな懸念が、先ほどの評価委員会からの報告以外にもございますが、例えば、教職員の身分保障、昇任、昇格制度の確立が必要だ、つまり、特区でやったものだから、余り大きな枠がなかった、あるいは、学校内で任命権や勤務条件の異なる教員が混在することになり、人事管理上の混乱が生じる、あるいは、市町村の財政力等により教育水準に格差が生じる、市町村費負担教職員を任用するための財政的支援が必要、都道府県教育委員会が定める今後の学級編制基準が不明などなど、大分たくさんの懸念が示されています。
すなわち当の本人たちの、市町村教育委員会の皆さんが相当不安を持って、しかし、この法改正が成れば四月一日からやるわけですよね。基本的に市町村の採用の先生を今後むしろふやしていくというか、我々民主党の考え方は、国の教育にかかるお金を市町村に交付するという基本的な考え方を持っていますので結構だと思うんですが、しかし、この四月一日から全国展開するからには、これらの点を踏まえて、やはりきちっと彼らの不安をなくすための枠組みをつくってあげないといけないんじゃないかなと思いますので、課題の部分ですね。いい部分はもう午前中に聞きましたので、課題の部分の認識をもう一回問いたいと思います。
○馳副大臣
まさしく藤村先生が御指摘いただいたとおりで、都道府県の任用する教職員の給与については都道府県の条例だ。市町村が市町村費で任用する教職員の場合には、市町村で条例をしっかりと定めていただかないと困る。それで、まだ条例を定めていない市町村があるようですから、それは当然督励して、十八年中に条例を定めていただかなきゃだめだと指導しておりますけれども、この課題のところ、まさしく条例によって市町村費負担の教員の任用については確保する、こういう安心感というものを制度として整備してあげることは、基本的な課題への対応として必要だと考えています。
○藤村委員
四月一日からスタートし、それから条例を決めるわけで、最初の混乱が生じるので、そこは素早くやっていただくようにお願いいたします。
次に、市町村費負担教員と、それから今日までのいわゆる県費負担教員。ここで、大臣は午前中の答弁で京都と岐阜を挙げられましたが、余り給与の差はありませんという向きの答弁でありました。本当にそうなんでしょうか。まだ疑問を持っているわけであります。
そこで、まず人材確保法、それから義務標準法、これは県費の人たちには当然きちっとかかるけれども、そうすると、では人確法とか給特法というのがありますね。これについて、市町村の人たち、教員、教職員にかかるのかどうかということと、それから、給与の差は本当にないんでしょうかと。たしか三十一団体二百二十人ですよね、実績があるわけですから。全部調べましたか。本当にないですか。
○銭谷政府参考人
まず二点お尋ねがございました、最初の人材確保法、給特法の適用の問題でございます。これらの二つの法律は、いずれも教育職員の職務の特殊性に対応したものでございまして、これらの適用に当たりましては、任命権者の違いにより区分されるものではないわけでございまして、市町村費教職員についても県費負担教職員と異なるところはございませんので、それぞれ人確法、給特法の適用ということはあるということでございます。
それから、二つ目の、これまでの特区で市町村費負担教員を任用している場合、県費負担教職員と比べて給与に差はないのかというお話でございました。これにつきましては、実は特区で任用されている方の数は今のところ二百十人ほどいるわけでございますけれども、まだ、いわゆる任期つきの常勤雇用の人もいるわけでございますが、いわゆる非常勤的な雇用の人もいるわけでございまして、比較は単純にはできないわけでございますが、いわゆる常勤の人について比較をしてみますと、現実に採用されている人についてはそれほど差がないというのは、先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。
ただ、先ほど副大臣から答弁もありましたように、きちんと教職員のための給与条例というのが定まっていなくて、とりあえずこういう給与を当てはめたとか、そういうケースもありますので、私どもとして、きちんと条例を定めて任用するように今指導しているところでございます。
○藤村委員
常勤で、実は特区の場合は、正規は二人しかいなかった、それから期限つき一年が二十四人であったということで、比較ができない。ですから、四月からいきなりというか、全国展開でありますから、なかなか慎重に多分地方はやると思いますので、しかし今の条例制定など、本当にその環境整備を、これは文科省が急いで指示し、指導し、言っていただかないと困ることになる、このことだけ申し添えます。
大臣は、先ほど来、午前中からもそうですが、この市町村費の教員については、義務標準法で、国は国庫負担法でまさにナショナルスタンダードを設けて、その上に県費で、県担というものですね、単独で加配があったり、さらに加えて、市町村はそこに特色ある教育をするためにと、常にプラスの部分だけおっしゃるんですね。
でも、これはちょっと局長にすっと聞いた方がいいと思いますが、義務標準法を満たしていない県は全国でありませんか。
○銭谷政府参考人
義務標準法で算定をいたしました教員につきまして、各県の算定された数を満たしていない県は、現時点では一県あったと思います。ただし、その県も九九・数%の充足率でございまして、たまたまうまく採用がいかなかったとかそういう事情でございますので、基本的に義務標準法というのは各県とも満たしている状況にございます。
○藤村委員
現時点でとおっしゃいましたので、ちょっと前の時点で多分数県あったこともあるということですよね。
つまり、大臣、ナショナルスタンダードが守られていない、今は一県ある、九九・何%とおっしゃった、これは多分、五月一日の時点での云々という、若干の計算の部分もあるんでしょうが。しかし、何か小坂大臣は、スタンダードの上にこうして、そしてさらに市町村費という、光の部分のお話ばかりされるので、それはいいことだと何となく思いがちでありますが、いや実はそのスタンダードも守られていないところも現時点で一県あるという答弁でありました。
つまり、これは都道府県単位で、それぞれ財政の事情によって、なかなかきついところが多いわけです。加えて、今回、全体の枠としては、特に地方交付税についても削減です。総枠、パイは縮小です。ということは、標準法すら満たせないところもまだ出てくる可能性はゼロではない。こういうことをぜひきちっと議論をしていただきたいと思うんです。
それで、今回、市町村費教職員、条例がまだないということで、やや今暫定的にいろいろやっている。今後のこととして、初任者研修とか、いわゆる教員としてのきちっとした研修はどういうふうに考えているんでしょうか。
○銭谷政府参考人
教育公務員につきましては、絶えず研修に努めることが要請をされるわけでございます。
基本的には、公立学校の教員の任命権者が、教育公務員特例法に基づきまして、法定研修である初任者研修や十年経験者研修の実施義務のほか、体系的な教員研修実施の努力義務が課されているわけでございます。したがいまして、市町村費負担教員につきましては、その任命権者である市町村教育委員会がこれらの教員研修の実施に係る責任を果たすということになります。
ただ、初任者研修を初めとする教員研修の実施方法につきましては、各任命権者が判断するわけでございますけれども、市町村教育委員会において市町村費負担の教員に対して研修を実施する際には、例えば都道府県教育委員会との共催による教員研修の実施でございますとか都道府県教育委員会の主催する研修への参加など、都道府県教育委員会との連携協力による教員研修の実施ということは考えられるところでございます。
○藤村委員
すなわち、市町村の先生は、都道府県採用の先生たちの研修に相乗りさせていただいたり、あるいは共同で研修会をしたりということであり、そして、市町村の責任でとおっしゃったのは、すなわち費用については市町村費でやる、こういうことですね。今うんとおっしゃっているので、そうだと思います。
ですから、これは市町村にとっては、ただ一人の先生を確保するだけでなしに、そういう研修から、社会保険から何から、つまり相当の負担を覚悟して、しかし、うちはどうしても一人、二人、市町村費で雇いたい、雇える、そこはいいと思うんです。
でも、先ほどの例で、義務標準法でも、まさにナショナルスタンダードというのかミニマムというのか、そこですら都道府県単位でも数県、過去は守られていなかったところもあったように、それはお金のあるところはある程度できる。では、ないところは、非常にこれは難しいどころか、逆に言うと、特に都道府県できついところは、中の市町村が何とかやりたい、元気を出してやりたいといって、二人、市町村費、やりますね。そうすると、都道府県できょうまで相当無理をしながら加配をした、これは県単独ですよね、そこへ出していた一人を引き揚げてしまう、こんなことが起きないでしょうか。このことを、起きないという確認をしたいんですけれども。
○銭谷政府参考人
先ほど標準法の定数を満たしていない県が一県あると申し上げましたけれども、それ以外の県は標準法の定数を満たしているわけでございまして、全国的に見ますと、一〇一・四%ぐらいの、標準法の定数に比べての教員配置の状況になっているわけでございます。したがいまして、ほとんどの県というか、一県を除くすべての県は標準法の定数はきちんと確保しているという、まず大前提がございます。
そういうことを前提とした上で、お話のございました、県が単独で、県の事情に応じて給与を負担している教員もいるわけでございます。これを県費単独の教職員というふうにいいますと、これは、その県がその県の事情に応じて、例えば少人数教育等の必要性ということに基づいて措置をしているわけでございますので、その県の必要性が変わらない限り、基本的には引き続き同様の措置がなされていくというふうに思っております。
その上にさらに、市町村が、また地域的な実情とか、先ほどからお話のありますふるさと学習を一生懸命やりたいとか、いろいろな事情で、まさにナショナルスタンダード、それからその県のスタンダードに加えて、当該市町村の実情に合わせて独自に任用できることを、全国的にその可能性を広げたということでございますので、あくまでもこの市町村費教職員の任用はプラスアルファというふうに考えておりますので、このことによって県単独措置分の引き揚げ事例ということは、これまでもございませんでした。特区の場合もございませんでしたし、今後も考えにくいというふうに思っている次第でございます。
○藤村委員
委員会で答弁いただいておりますので、これは議事録に残り、また全国の市町村教育委員会、都道府県教育委員会できちっと読んでいただかないといけないと思います。
次に、義務教育諸学校施設費国庫負担法等の一部改正の件に移ります。今回の法改正の中の三つ目の大きな柱ということであります。
今回は、今までのいわゆる国庫の補助金、なかなか、ちょっと今までが複雑であったようには思います。例えば、新築、増築それから改築については負担金であった。それから、耐震補強、大規模改造あるいは屋外教育環境整備事業等々は補助金であった。これを改め、新築、増築のみ負担金、その他の耐震補強ほかは、大規模改造も含めて、これは交付金という新たな制度を創設された、こういう法改正だと思いますが、この新たな制度創設について、かつ、これは設置者単位で配られますので、この変更の大きな意味というものを教えてください。
○大島政府参考人
お答え申し上げます。
今回の交付金化についての意味でございますけれども、まず現行制度でございますが、今先生御指摘ございましたけれども、現行、事業単位で補助金を交付している、こういう制度でございまして、このため、設置者である地方公共団体内における事業間の経費の流用は不可能、こうなっているわけであります。その点から、効率的な執行が困難であるといったような問題の指摘がこれまでもなされていたところでございます。
そうしますと、今回の交付金化に当たりまして、一つは、地方公共団体が作成する、今回施設整備計画をまとめますが、その施設整備計画の範囲内で自由な事業選択が可能になるということが一つございます。また、地方公共団体における事業間の経費流用も可能になるといったことから、地方の裁量を高め、効率的な執行に資することが挙げられるというふうに考えております。これによりまして、従来よりも地方公共団体による計画的、効率的な公立学校等の施設整備が進むものと考えております。
また、もう一つ御指摘ございました負担金対象事業、これにつきましても、こういった新増築につきましても、地方の裁量を高めるために、設置者内における経費の流用が可能となるよう運用の改善を図ることとしているところでございます。
○藤村委員
今まで補助金でやっていた例えば耐震補強、これは二分の一でしたよね、それから大規模改造、これも二分の一でしたか、その他幾つかの事業が三分の一。これは、一本化して安全・安心な学校づくり交付金としたときに、これは補助率はどうなるんでしょうか。
○大島政府参考人
交付金は、細かく使途を特定して交付する現行の補助金とは異なりまして、設置者であります地方公共団体に対しまして一括して交付することによって、施設整備計画の範囲内で自由な事業選択が可能となるものということでありますから、個々の事業に対する国庫補助率、こういう考え方はなくなるわけであります。
しかしながら、今回の交付金化に当たりまして、交付金の総額については、施設整備計画に記載された事業費全体に対して一定の交付割合で算定するということではなく、それぞれの事業における従来の補助率をもとに算定をするということを考えているところでございます。
○藤村委員
ということは、いわゆる整備計画に基づいて、耐震が一〇〇あったら、それについては国庫の交付金は今度は五〇だという計算を地方側はできる、そういうことですね。
そこで、義務教育費国庫負担の例の三分の一、二分の一の話と同じで、残りの部分なんですよ。だから、交付金は交付金で手当てをいたします、国ですと。しかし、補助率三分の一の部分は残り三分の二ありますし、耐震なんかで二分の一の場合は残り二分の一ある。これは、残りがいわゆる地方交付税の中の財政需要の中に計算上組み込まれる。その際に、今日まで非常に複雑な組み込み方といいますか、起債を地方が設けてできるとか、さらにはその起債の七五%は償還の必要がない、あるいは事業によっては全然起債も認めないようなのもたしかありましたが、これらは一体、今後どういうふうになるんでしょうか。これは総務省扱いですよね。
○瀧野政府参考人
今回の交付金化に伴います地方財政措置についてのお尋ねでございます。
従来は、御指摘がございましたけれども、例えば改築の建てかえ事業でございますと事業費が非常に多額になるということもございまして、補助金の裏負担につきまして、九〇%地方債を充てる、その三分の二を事業費補正により後年度交付税で措置するとか、あるいは、大規模改造事業の場合には、逆に事業規模が比較的小規模でございますので、地方負担の七五%に地方債を充てて、元利償還金につきましての事業費補正は特に手当てしないとか、いろいろな形がございました。
今回、公立小中学校の施設整備費に係ります交付金につきまして、先ほど御説明がございましたけれども、改築あるいは大規模改造等のメニューを一本化するけれども、その中で、交付金の算定に当たっては、基本的に従来の補助金の区分を残したままで現行の補助率を用いて計算していく、こういうような方向であるというふうに伺っておるわけでございます。
我々といたしましては、そういう文部科学省の対応を踏まえまして、市町村の施設整備に支障を来さないように、地方財政措置につきましては、基本的には今までの水準と比較して不利にならないように地財措置を講じてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○藤村委員
ということは、文科省の先ほどの答弁で、補助率は今までどおりだ、交付金として、全体の補助率ではなしに、その事業に着目して二分の一であったり三分の一であったりする。そうすると、今度は地方交付税手当てもそれに見合う事業ごとに、七五%の起債を認めたりあるいは元利償還費に将来充てなくていい措置もあったりするのも今までどおりだ、今うんうんとうなずいていらっしゃるのでそうだということだと思います。
そうすると、一体これは何を変更したのか、この法改正は一体何なのかということを、大臣は、これはちょっと意味がわかりますかしらね。細かい話になっておりましたが、大臣、副大臣、一体これは、名前が変わっただけではないでしょうか。
それから、何か、事業ごとではないけれども、だから流用が可能だというふうにおっしゃったけれども、でも、計画に基づいてやるので、結局それに対しては補助率は一緒だし、裏手当ての交付税手当ても一緒だとなれば、単に名前が変わっただけではないですかと聞きたいんですが、いかがでしょう。
○小坂国務大臣
これは藤村委員、もう御専門であられるし、よく御存じの上での御質問と思うわけです。
事業間の経費流用が可能になるということは、事業それぞれの進みぐあいというのは、いざ地方の事業を実施する段階になるとそれぞれの権利者の調整とかそういうものが出てきて、速度が入れかわってまいります。それを国の方で全部握っていますと、地方の事情がそう変わっても対応できない。しかしこれを一括して、ポットが大きくなりますと、パイが大きくなれば、その中での調整をすることによって、最終的な仕上げの年度は一つ目標どおりに仕上げるにしても、途中のスピードの違いを調整できるという大きなメリットがある。私は、少なくともこれは大きなものだと思いますし、そういった意味で交付金化をしたことのメリットは少なからずある、こう考えております。
○藤村委員
そのことは認めます。今までは事業ごとで、それが年度で基本的には完了し、余ったら返せと。今度は、翌年度の計画に基づいて、余った部分をまたそっちの別な事業に使える。その部分は確かに認めますが、でも、そんなことは案外当たり前のことで、今までそうでなかった方が不思議な話ですよ。
今、パイが云々と、大臣の答えがございました。私はこのパイの話を一番したいわけです。
もう、この表、ちょっと遠くからですが、見えないでしょうが、でもわかりますね。棒グラフが、これは昭和五十五年、公立学校施設整備費予算額の推移。こういう棒グラフで、これは五十五年、こうなっていますね。パイが云々と言うときはパイが右肩上がり。こんなにパイが右肩下がりになると、これはパイが云々という話ではありません。
例えば昭和五十五年度、その施設整備費には予算が五千九百二十九億円。一遍下がってちょっと取り戻したのが平成五年。この平成五年が二千八百六十億円。平成五年は年度途中の補正を入れずにのことであります。これは沖縄も入っております。平成五年がピークで、その後の平成においては明らかにこうしてずっと下がってきて、何とこの四月以降の平成十八年度、これは予算案額ですが、千百三十七億円。だからこれは、教育に金をかけるんだという話とこの一見したこの表と、余りに矛盾が大き過ぎませんでしょうか。
先週の私の質問で、先週は概要の質疑をしたんですが、そのときに小坂大臣は、教育は国家百年の大計の中で云々と大議論をされて、そしてそのために、義務教育にかかる費用というものは、今後充実することこそあれ削ることはあってはならないと述べていらっしゃるわけですが、これは、今後と言うまでもなく、まず十八年度は減っていますからね、今後の話としては。これは、小坂大臣、どういうふうにお答えになりましょうか。
○小坂国務大臣
もし疑問が残れば担当の方から答弁させますが、基本的には、事業量というのは、事業がなされれば必要がなくなるので減ってくる。すなわち、課題があるうちは事業量は多いですけれども、課題が一つ一つ解決されていくと右肩下がりに事業量そのものも減っていくということも一つあります。それから、十七年、十八年の単年度の比較で見ると、これはもう御存じのとおり、一般財源化したことによって補助金の改革の中でその部分が右肩下がりという形になりますから、いわゆる額として減る、こういうことになっていることが、全体として右肩下がりになっている一つの傾向値をあらわしている。
これは、とらえ方はいろいろですから、御主張になりたいところもわかっておりますけれども、この表をそのまま読んでどうかと言われれば、申し上げるならば、事業のそれぞれを実行して、例えば耐震化が減れば事業費は減るわけですから、実施されたものが一つ一つ減っていった。課題を新たに生み出せば、それは右肩上がりになりたいところですが、そういう傾向がこの表にあらわれている、こう考えたわけでございます。
○藤村委員
今小坂大臣の中でちょっと理解が違うんじゃないかと思うのは、義務教育の国庫負担の二分の一から三分の一、これは、率が減っているので下がっていいんです……(小坂国務大臣「違う、違う、それじゃない」と呼ぶ)いや、下がっていいんです。ただ、施設整備費は、別に何か補助率を下げたとかそういうことではないんですから、施設整備費の総額というのは下がっちゃいけないですよ、下がっちゃいけないです。
でも、予算では、平成十七年度の当初予算が千三百二十七億円ですが、十八年度の当初予算、今審議されていますが、千百三十七億円、明らかに下がっています。これは、下がる理由は、では、もう事業がなくなってきたからというふうにお答えになるんですか。
○大島政府参考人
お答え申し上げます。
まず、全体としての予算額が落ちてきているという背景の中には、もともと公立学校の施設整備というのは、急増に対する新増築対応といったものでありますとか、あるいは老朽化した木造校舎の改築、こういった需要に対応するという整備が中心にまずなされてきたという経緯がございます。そういった中で、そういったさまざまな整備事業というのは、時代の変遷とともに減少してきた事業量というのもありますので、そういったことを映し出すような形で、こういったふうに予算は全体としては減少の傾向に来たということがございます。
それから最近の、ことし落ちた中の十七年予算から次、十八に対していこうという過程においては、三位一体の改革に伴う百七十億円の税源移譲対象事業、こういったもの等もございまして、それに対する減少といったようなこともあるわけでございます。
○藤村委員
ですから、小坂大臣、今後充実することこそあれ、削ることはあってはならないとの先週のこれは御答弁です、私の質問に対して。このことは、大臣、来年度予算を編成される立場かどうかちょっと私はわかりませんが、減ることはあってはならないということですね、削ることはあってはならないと。これは議事録に残りますので、大臣答弁でありますからね、きつく守っていただきたいとお願いを申し上げます。
もう一つ、施設整備の関係で、小中学校の改築事業で、離島地域とか、今回の法律で細かくずっと後、ついているのが多分それだと思うんですが、離島地域などのかさ上げ補助。三分の一とか二分の一でなしに十分の五・五というかさ上げ事業がありました、あるいは豪雪地帯とか沖縄とかの特殊事情を持つ地域。この配慮というのは今後変わらずやられるという理解でよろしいですね。
○大島政府参考人
お答え申し上げます。
今御指摘の離島や豪雪地帯などの特定地域におけるかさ上げということでございますけれども、この件につきましては、交付金化に当たりましても、引き続き、特定地域の特殊事情を勘案いたしまして、従来講じられてきた補助率のかさ上げ、これに相当することを交付金の算定に際して参酌するということで、引き続き特定地域に対する配慮を維持するということを考えているところでございます。
○藤村委員
法案審査ということで、できるだけ細かくしてきたんですが、もう五分ぐらいですので。
私、先週ちょっと表をお見せして基本的な問題をお問い合わせしましたら、小坂大臣も、考える方向は一緒だとおっしゃったんです。すなわち、義務教育にかかる総費用というのはおおむね十兆円だと。その中で、国が三兆円、都道府県が四兆円、市町村が三兆円、三対四対三。私は、この中の比率の変動というのは、法改正等で今後もあり得ると思うし、あっていいと思うんです。しかし、その総枠というか、これはまさに公が、いずれも税金ですからね、きちっと枠を確保して支出するんだ、そういうことを我々は担保したいと思っているんです。
そこで、我々の方は、この前ちょっとだけ説明しましたが、国及び地方公共団体の責務、義務教育環境の整備に関する法律案を今策定中であります。その考え方は、国の責務として、国はすべての国民が良質な義務教育を受けることができるようにということで、必要な法制上そして財政上、その他の措置を講じるという理念を設ける。それから、地方公共団体については、主体的に義務教育環境の整備の内容を決定し、これを実施する責務を有し、そして、常に現場の状況を踏まえて創意工夫を行い、高い水準の義務教育環境の整備を行わねばならない。さらに、設置者ですね。市町村は義務教育諸学校に係る教育環境の整備のため、みずからも必要な財源を確保しなければならない、通称、財源確保法というふうに言っておりますが。
つまり、今後、義務教育を本当にきちっと守り、あるいはさらに、小坂大臣の先週の答弁ではありませんが、充実させるというならば、この大枠で十兆円、子供が減る分とか幾つかの変動要因があろうとも、しかし、この枠は、この枠だって決してOECDのを比較したら多いとは言われていないんですから、この枠はきちっと守っていく。これが、私は将来に向けて義務教育に対する今の大臣のやはり答弁にしていただきたいと思っています。先週もほぼ、おおむねのそういう答弁をいただいておりますので、きょうは我が党の一番最後の質問者でございますので、そういう答弁をいただいた上で終わりたいと思っております。
○小坂国務大臣
前提を設けなければ一言ですぱっと言いたいところですが、やはり私は、決して財務省の人間ではないので、そういった意味の財源的な話を余り細かくする必要はないんだと思うんです。しかし、やはりどの時代も、一つ予算というものがあって、その中での政策実施という大きな制約があるわけでございます。したがって、財源としてのものをどこに求めるかということも常に関係してまいります。
ただ、考え方として、委員がおっしゃった、現在、十兆円の内訳はいろいろ、施設だとかあるいは運営費だとか、あるいは人件費、退職手当とか給与費とかいろいろな形であるけれども、そのプロポーションは、中である程度は変化しながらも、あるいは負担をする国、地方の役割は変わっても、全体的にはこの総枠は維持すべきだ、こういう前提を合意しようというお話でございます。
少子化の進行、そういう観点から今日的課題として私どもが求められたのは、少子化の中で、義務教育を受ける生徒数の減に対応して、予算というのは本来変化すべきだという一方の要請があり、その中で私どもは必死になって、さはさりながら、少子化で人数が減っても、基本的に費用としてかかる部分はあるわけだから、例えば学校を、建物そのものをそれによって順次小さくすることはできませんので、その基本的な維持費等、かかるものはかかる。だから必死にそれを守ってきているわけですが、ただ、では、すべて数の減ったことを無視して何かができるかといえばそうでもない。
そういったところで、それは財政の担当の、言ってみれば財務省ですが、そういった部門との各段階における折衝ですから、そういう中で実現されてくるわけですが、考え方としてやはり、米百俵の精神ということを、私もそれは正しいと思っておりますから、そういった考え方で、私の力の及ぶ範囲で全力を尽くしていくということはとりあえず委員との間で合意をしておきたい、こう思っております。
○藤村委員
この法案が審査されて、三日がかりでありましたが、これはもう与野党多分関係なく、二分の一から三分の一、ここはまずかったなということであろうと、何となくの暗黙の了解がありそうなものですから、ぜひとも、この後に採決があれば、造反有理でございますので、我が方は反対したいと思います。
以上で終わります。
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