第165回  06年11月2日

 教育基本法改正の質疑において
 民主党案『日本国教育基本法案』の提案者として答弁に立つH

教育基本法に関する
特別委員会

 

○岩國委員

子供をいじめてはいけないと言って、逆に子供を泣かせる。

もう一つ。学校の先生は、教室で、いじめはいけないと一生懸命教えています。しかし、政治の世界、最高の道徳である政治の世界では、集団いじめが去年の総選挙でも行われたことは、新聞、テレビの報道のとおりです。子供は泣かせる。そして集団いじめは、しかもその集団いじめは、総理大臣が先頭に立って集団いじめをやっているんです。子供たちや一般社会はこれをどう見ますか。いじめはおもしろいと元気を出した子供たちがいるかもしれませんよ。いじめというのは悪いことじゃないんだと思わせてはいけません。子供は大切に、いじめはいけないという観点からすると、この一年間行われてきたこと、あの総選挙を含めて、結局、いじめを国民が、一部の人たちがおもしろがったという結果が出ています。

そして、子供は大切にしなければならないと。

もう一つ、人の意見は大切に、静かによく人の意見を聞く、これも道徳の一つです。ところが、この国会の中では、お互いに先生、先生と適当に呼び合いながら、その先生が話をしているときに、先生の話を聞こうとしない、先生の話を妨害しようとする。大臣、いいですか、これが本当に日本の政治の最高の道徳であり、そして、子供たちに国会を見なさいということを言える現状にあるのかどうか。大臣は恐らく正直にお答えになれないと思いますけれども、こういう国会の現状。

きょうも、傍聴の方もたくさん来ていらっしゃいます。国会というところをどういうふうにして帰った後お話しになるのか。あそこでは、人が発言するたびに何かうるさく物を言う人がいる、何か口を大きくあけている人もいる。そういうことでは、とてもじゃないけれども、この国会で、この政治家の現状で、この政治の現状で、教育基本法をとても論ずるような資格を持っていないんじゃないかと私は思います。どうぞ。

○伊吹国務大臣

まず先生、いろいろ、人の意見はやはり静かに聞く、そしてその意見に対して自分の意見があれば堂々とそれを述べる、私はもうそのとおりだと思います。

私が答弁している間もいろいろな不規則な発言がございますが、しかし、そのときに、不規則な発言を受けたとき、私は、人を静かに聞かせられるだけの能力が私にはないのかなという反省をする、これがやはり人間の素養だと思います。

それから、もう一つは、昨年の総理を先頭としたいじめというお話がございました。これはいじめと見るのか、議会制民主主義の選挙の選択肢を与えたと見るのか、これは人それぞれによりますが、先生の御判断のようないじめが行われていたとすれば、なぜ民主党の多数が選挙で勝たなかったんでしょうか。そのこともやはり考えなければいけないと思います。

○岩國委員

ここで選挙論議したくはありませんけれども、私は、先ほど……(発言する者あり)静かにしてください。先ほど私が申し上げましたように、一部の国民は、その集団いじめをテレビ、ドラマで見て、楽しんでいる人も非常に多い。残念なことです。そして、今まで投票に行かなかった人たちが行った動機、モチベーションというのは、おもしろいじゃないか、あの集団いじめ、ぜひ実現させてやろう、総理大臣が先頭に立ってやっているからそんなに悪いことじゃないだろう、みんなそういうことでもって行っているんです。

ですから、私は、民主党が負けた言いわけにはしたくありません。しかし、新聞報道等でちゃんとそれも紹介されています。新聞をよくお読みになればおわかりのことでしょう。そういった現象が起きたんです。

次に、民主党の案について、二、三質問させていただきたいと思います。

民主党提案、法案には「日本国」と書いてありますけれども、その日本国という名称が基本法についている法律はほかにはないと思うんです、基本法の中に。あえて日本国とおつけになったその意味、理由を教えていただけませんか。

○藤村議員

岩國委員からは前国会でも同様の質問をいただいたと記憶しておりますので、テープレコーダーのような答弁になって大変失礼ではございますが、お答えを申し上げます。

御承知のように、現在、日本の国内法で、法律の名称に日本国と国号を冠しているのは日本国憲法のみでございます。今回の我が党案の教育基本法を検討する中で、教育というのは国の屋台骨を支える基本中の基本、礎でございます、そういう考えから、憲法並みの重きを置かれるものというふうに考え、あえて憲法でしか用いられていない日本国を冠する法律名をつけさせていただいたところでございます。

冒頭に、親か子かとかいうお話がございました。帝国議会の中で両方とも生まれておりますので、そういう意味では、もし血縁関係でいうと兄弟かもしれません。そのぐらいの格である、そんな思いがしております。

○岩國委員

民主党案のそうした教育にかけられる情熱というものは、そういう点で伝わってはまいりますけれども、しかし、何も法律の名前に、前例のないところまで、名称だけで思いを伝えるのではなくて、私はもう中身だけでも十分じゃないかと思います。ですから、ほかの労働基本法、農業基本法と同じように、たとえ日本国がなくてもいいのではないか、これは私の個人的な感じですけれども。

次に、関連して、民主党は法案の読み方をニッポン国、ニホンではなくてニッポン国、こういうふうに。そして、今の答弁の中では、憲法については日本(にほん)国憲法と。これは日本(にほん)国憲法の下の日本(にっぽん)国教育基本法なんですか。その点をちょっと整理していただけませんか。

○藤村議員

法案の呼び名を皆さんに押しつけているわけではございませんが、我々が提出したときにこれは日本(にっぽん)国教育基本法と読もうという立法者の意思ではございます。

日本は我が国の国号であり、古くはヤマト、地方を基盤とするヤマト政権によって国家統一がなされたところから、ヤマトあるいはオオヤマトと称したとされており、大化の改新のころ、日出るところの意味で日本(ひのもと)と称し、奈良時代以降これを音読してニッポンまたはニホンというふうになったとされております。

国の呼称として、昭和九年に臨時国語調査会が国号呼称統一案としてニッポンを決議したそうでありますが、政府採択には至っていない状況でございます。

日本放送協会は、昭和二十六年に、これはNHKのことですが、正式の国号としてはニッポン、そしてその他の場合はニホンと言ってもよいとしたそうでございます。日本銀行券や国際運動競技のユニフォームのローマ字表記がNIPPONなのは、このような事情があるからとされております。
現在でも読み方については法的な根拠がありませんが、広辞苑などでは、特にニッポンと読みならわしている場合以外はニホンと読ませることになっているようでございます。

このような中、ニホンと読むのかニッポンと読むのかを検討した折に、NHKでも国際運動競技でも国号としてはニッポンが採用されており、これだけの国際化の時代、やはり諸外国に対しても誇れる教育の基本を示す法律として、自負を持ち、胸を張って語れる法にしたいという願いも込めまして、国際的な場に出ていく場合の読みと合わせるのがよいのではないかなという立法者の意思でございます。

○岩國委員

子供たちは小学校へ入って、小学校一年生の教科書にはどちらの読み方が書いてありますか。大臣に答えていただいてもいいんですけれども、場合によっては局長でも。小学校一年生の教科書で、一番最初にこの国の名前はどういうふうに読むことになっているんですか。

 

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