○石井(郁)委員
日本共産党の石井郁子でございます。
きょうは、民主党案につきまして最初に二問ほど質問をさせていただきます。立法趣旨を確認するということでございますので、よろしくお願いをいたします。
一点は免許更新問題でございます。
民主党案は、百時間の講習を設定している、やはり免許更新するということにしているわけでございます。この免許更新制は、アメリカの幾つかの州で実施されているだけなんですね、世界的に見ますと。それは、諸外国では、やはり教員の身分を保障する、更新制導入というのは教員の身分を不安定にするからだということではないかと私は理解するわけです。
その点、一九六六年のILO・ユネスコの、教員の地位に関する勧告がございますが、そこでも、教職における身分保障は教育のために不可欠なものであり、あくまでも保護されるべきだということであります。この勧告に照らしても、提出法案というのはそれに反するのではないかというふうに思われますが、いかがでございましょうか。
○藤村議員
民主党案に御質問をいただいたということで、御賛成をいただける可能性が出てきた、このように理解を申し上げます。
事実上の免許更新制度ではないかというお問い合わせでありますので、私どもは、説明は何度もしておりますが、これは現場について十年、そこで十年研修を修了認定するという意味では御指摘のとおりであろうと思います。
我々が目指しているのは、やはり教員の資質能力の飛躍的というか画期的向上ということを目指し、そのために、民主党案では、教員養成課程を何より重視し充実をさせる、一般免許を六年制とし、その上に専門免許を創設しております。
政府案とは制度自体が相当違うとは思いますが、一般免許状に十年講習を取り入れてその修了認定をするというのは、実はできる限り多くの教員に、一定年の実務経験をした後に、学び直しあるいはブラッシュアップの意味も含めて、できれば、我々のもう一つの専門免許というより高い免許に向けて取り組んでほしいという政策的誘導という意味もございます。
今御指摘のILO・ユネスコ、教員の地位に関する勧告ということで、これは前文に、「教育を受ける権利が基本的人権の一つであることを想起し、」そしてまた「すべての者に適正な教育を与えることが国家の責任であることを自覚し、」と、非常に立派なことが書いてあって、我々はやはりこのとおりやるべきだと思っております。
そういう意味で、教育を受ける側、受ける者の方により目を向けたときに、教員もやはりさっきのようなブラッシュアップはしていただきたい。私は、何より医療の現場で、特に臨床医の方が、本当に、十年というのはもうちょっと短くてもいいぐらい、免許更新制度がむしろ昔から必要だと思っていて、順番がむしろ医療が先かなとは思っておりましたが、我々もこの教員免許の更新ということに踏み切ったわけでございます。
これは昭和四十一年の、先ほど御紹介があったILO勧告でございますが、この後に、日本政府では人材確保法、これを昭和四十九年につくっておりますし、そういう意味で、基本的な理念の部分に関して、民主党は、この勧告、ILO・ユネスコ勧告の本意に沿うものであると考えております。
十年講習の導入がイコール、すなわち身分が不安定になるということではないと思います。教員の資質能力が格段に向上した、そしてそれを万人が認める状況になれば、社会的な尊敬を集めることにもなり、給与体系等に関しましてもより安定的な身分保障につながる方向へと改革が進むものと思っております。
○石井(郁)委員
もう一点でございますが、教育委員会制度のことなんですね。
民主党案では、教育委員会を廃止するというふうにあるわけでございまして、首長が担当するということになっています。これは参考人質問でもいろいろ議論がありましたけれども、教育の中立性確保、地方分権、地方自治の観点からすれば、やはり住民の選挙による教育委員会公選制を復活すべきではなかったかと思いますが、なぜそのような方向をとらなかったんでしょうか。いかがでしょう。
○藤村議員
きょうの中央公聴会でも御意見ございましたが、実態的に、今の教育委員会がうまく機能していないというか、あるいは陰でというか、首長がやはり権限を持っているんだという公述人のお話もございました。
我々は、やはり教育行政が多元化しており、これを責任所在がはっきりする仕組みというものにしたいということ、それから、国の定める一定水準以上のことに関しては、また徹底的に地方分権でやっていただくということを主に考えました。
先生の、教育委員の公選制についてでございますが、既に教育委員の公選制が根づいていると言われている米国の状況を見ても、これは二〇〇四年に中教審で報告されたと聞いておりますが、投票率が五%から二五%程度の投票率であります。
今、憲法の論議でも最低投票率ということが言われておりますが、やはり、日本において現在の国政選挙あるいは地方選挙の現状を見まして、公選制でも投票率がこれほど低いということでは、実は実際の住民の信託を得たということではないというふうに思っておりますので、むしろ公選制よりは首長が、これこそ公選制でありますので、ここに責任を持たせたということでございます。(発言する者あり)
(中略)
○保坂(展)委員
社民党の保坂展人です。
きょうは、民主党の提案者にまず伺っていきたいと思います。
先ほどの答弁、石井委員のと、ちょっと問題意識が重なったところがございますので、そこは、ダブっているところは少し簡略にしていただいてお答えいただきたいんですが、教員免許更新制がアメリカのすべての州ではなくて幾つかの州で実施をされていて、そのアメリカの研修、更新の制度自体が、教員のレベルの問題であるとか、日本のように研修をずっといろいろな機会でやっている国と大分違うという事情、それからカナダのオンタリオ州などでまさにこの更新制が導入をされたけれども、はかばかしくなくて、一年後に撤回をされたというような事情を、民主党の提案をつくる際に参考にされたかについて伺います。
○藤村議員
お答えします。
海外の例を幾つか調べたのは事実でございます。そして、確かに海外で教員の免許更新制度がほとんどない、今おっしゃったアメリカの一部と、それからカナダ、オンタリオ州ではこれが失敗した例もあるということは承知しておりました。
先ほどのお話で、私のやや個人的見解でもあるんですが、免許制度というものが、時代に即してそれなりにレベルアップしないといけない、一般論としては私はそのように思いますし、特に医師の免許などは、本当にこれは患者の側からいって切実な問題ではないか。ということと同様に、今度は生徒の側からいいまして、先生がちゃんと新しいものを導入していただきたい。大学でよく毎年同じノートを読む先生がいて、本当にそれでいいんだろうかという考え方が私個人的にはございました。そういうことから、更新制度というふうに直接私どもは言っておりませんが、十年講習修了認定、こういうことであります。
さらに、政府案と違うところ、先ほどもちょっと述べましたが、我々、十年講習修了認定の趣旨は、むしろ、その機にひとつ、できるだけさらに専門免許の取得に向けて政策的誘導をしたい。我々の方の専門免許というのは、これはその後においては更新講習はございませんので、そこへ誘導したいということもございます。もちろん、しかし十年で専門免許を取らずに一般免許でいく、その方はまた二十年目には講習修了認定していただく、こういう考え方でございます。
○保坂(展)委員
続けて民主党の提案者にお願いしたいんですが、私、この免許更新制の中で、ペーパーティーチャーの問題を伊吹大臣にも何度かお尋ねをしてきました。その趣旨は、現在四百万人を超える方が教員免許を持っていて、いつかはと思っているのか、あるいは機会があればと思っていらっしゃるのかわかりませんが、友人にも何人もそういう方は当然いまして、嫌な感じがすると。つまり、今の持っている免許が凍結されるのか、無効になるのか、失効するのか、とりあえず通用しなくなるのは事実なんですね。
これは、政府案では内定がないととりあえず受講ができない。内定がないとということは、まさに今事業をやっている方とか会社員とかいうのは無理なわけですね。
この点については、民主党はどういう考え方を持っているんでしょうか。
○藤村議員
私も、正直に申しまして、政府案の、免許の有効期限を十年とするという項目については、えっとちょっと思ったんですね。有効期限があるということは失効するわけですよね。ですから、ペーパーティーチャーである人や、あるいは塾など、教員免許で、正式に教諭になる以外のまた教育活動をされている方もたくさんいますし、そういう方が履歴書を書くときに、資格の欄に、中学校教員免許、一種免許と書いて、(失効中)とかそういうふうに書くのか、あるいは期限が切れているとかそういうふうに書くのかということは、むしろさっきおっしゃった四百万、現職の教員百万に対して四百万の人たちに対しては、何かちょっと確かにそういう思いを共有しております。
そこで、我々の方としては、十年で失効するということは少々乱暴だと考えております。違和感を感じております。民主党案では、免許自体に有効期限は設けておりません。学校の教壇に立つ場合にのみ、最新の知識を補充してから教壇に立ってほしいということにおいては、その際に、いわゆる十年講習と同内容の講習を受け、修了認定を受けていただく必要がある。
それよりも何よりも、我々は、現場の先生が八年実務経験を経て、専門免許に上がっていただくということが、より、まさに政策的誘導でありまして、さらに、その他の、学校でない教育機関で教員関係の仕事をしている人についても、やはりその期間、八年たてば、今度は専門免許を取るための大学院に入ることもできるということで、そのことをつけ加えて御回答をさせていただきます。
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